日立造船、IBMとごみ焼却発電プラントの最適運転管理システム構築へ

日立造船(大阪市住之江区、谷所敬社長)は、日本アイ・ビー・エム(東京都中央区、マーティン・イェッター社長)の協力で、ごみ焼却発電プラントの「燃焼の異常検知」と「燃焼の安定・最適燃焼値の導出」を中心とする最適運転管理システムの構築に取組む。

取り組みの大きなテーマは二つ。一つ目は「燃焼の異常検知」。現在、熟練オペレーターが行っている異常の検知を自動化し、より早く検知できるようにする。二つ目は「燃焼の安定・最適燃焼値の導出および短期的な燃焼パターン予測」。プラントの機器に無理な負担をかけず、排ガスやダイオキシンの発生を抑える環境性能を最大化して、最も効率の良い燃焼条件を導く。また、10分から30分程度先の燃焼パターンの予測を可能にする。

日立造船は、ごみ焼却発電プラントでのICT活用として2001年に遠隔監視の「remonシステム」、2011年にプラント内の全域をカバーする無線LAN網を介してリアルタイムに情報を発信する「maronシステム」、2013年には学習機能を持った燃焼画像認識システム「CoSMoSシステム」を開発。日立造船が納入したプラントに採用するなどして、10年以上にわたり複数プラントでの情報のビッグデータ化・共有化などを進めてきた。

今回の取組みでは、日立造船が長年蓄積してきたビッグデータに日本IBMの「Predictive Asset Optimization (PAO)」を適用し異常の早期発見と対応アクションの迅速化を目指す。

ごみ発電はバイオマス発電の一つに位置づけられ、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の対象にもなる。全国の自治体が運営する清掃工場に発電プラントを導入するケースが増え、売電収入を安定的に確保するために異常検知や最適燃焼が求められている。

日立造船は国内約65プラントでの運転および20プラント以上での運営を行っており、プラントの最適運転管理による売電コストパフォーマンスの向上や省人化を図り、従来の遠隔監視・管理から完全自動化に昇華していくことで、環境ソリューション事業の更なる効率化を進めていく。

(画像は海口中電新能源環保電力有限公司向け海口市ごみ焼却発電プラント)

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THINK WASTE 編集部

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