三菱マテリアル 埼玉県でバイオガス化実証試験を実施

三菱マテリアル(本社:東京都千代田区、矢尾宏社長)は、埼玉県が管理する下水処理施設内で食品系廃棄物や下水汚泥などのバイオマスを原料としたメタン発酵によるバイオガス化実証試験を実施する。

日本国内における廃棄物の最終処分場は、その残余年数が現時点で約15年程度といわれ、新設が難しいことから、最終処分量削減による延命対策が課題となっている。

 食品系廃棄物は日本国内で年間約1700万トン発生しており、現在その約2割が飼料や肥料としてリサイクルされているが、大半は焼却処分されている。また、下水汚泥は年間約220万トン(乾量ベース)発生しており、うち約8割がセメント原材料などの建設資材としてリサイクルされている。これらバイオマスの資源化を促進するには、エネルギー利用の拡大が重要だ。

 バイオマスをメタン発酵させるバイオガス化は、得られたバイオガスを電気、熱などのエネルギーとして有効利用できる画期的なリサイクル技術で、近年注目されている。

三菱マテリアルでは2013年6月、環境省による「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の補助事業の採択を受け、バイオマス原料を対象としたバイオガス化システムの構築と、発電などのエネルギー利用まで含めた事業モデルの検討を行っている。
この事業の一環として、バイオガス化の事業化に必要な技術面・制度面に関する課題の解決策を検証するため、埼玉県とフィールド提供型の共同研究協定を締結。2015年3月、埼玉県本庄市の小山川水循環センターに実証プラント(1トン/日)を設置し、2015年4月より実証試験を実施する予定だ。

 同実証試験では、バイオマス原料について、自治体が所有する下水処理施設をはじめとしたインフラの活用、排出事業者や収集運搬業者間の連携に関する仕組構築、残渣(ざんさ)のセメント工場における利用技術確立などを目指す。実証試験での環境面、経済性の評価と事業モデルの検討は、自治体および排出事業者、収集運搬業者の協力を得ながら、早稲田環境研究所と連携して実施する。また、産学官共同でバイオガス化システム研究会を設置し、各課題について協議、検討を進める予定だ。

事業モデル
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