“衣類 to 衣類”リサイクルプラント H&M財団が実用化

2030年までに”本当の循環(truly circular)”を目指すファッション小売大手のH&Mの慈善事業組織H&M財団が、熱水繊維リサイクルプラントを実用化させた。

その革新的なリサイクルは、熱と水と生分解性の化学薬品を組み合わせて、コットンとポリエステルを分離する技術だ。コットンとポリエステルの混紡布地はアパレル市場で最も需要のある素材だが、品質を保ちながら個々の繊維を分類させることは困難とされていた。この現状を踏まえて、2016年にH&M財団とHong Kong Research Institute of Textiles and Apparel (HKRITA)は、この解決を目指して4年間に渡るパートナーシップを結にだ。そしてわずか1年にして、HKRITAは熱水処理によりコットンとポリエステルを分離し、個々の繊維の品質を下げずにリサイクルさせることを実現させたのだ。分離された素材はジーンズなどの新たな衣類に生まれ変わる。

H&M財団はこの技術を”Garment-to-Garment recycling(衣類to衣類リサイクル)”と名付けた。この技術は、CO2削減及びケミカル物質による環境汚染を防ぐポテンシャルがあるという。はじめのうちはH&Mのみでの導入を予定しているが、ゆくゆくは技術の活用を許可し、他のファッションブランドにも普及させていくつもりだ。「このテクノロジーをファッション業界に広く普及させることで、有限な天然資源に依存する構造から脱却すすことができる。」財団のErik Bang氏は語る。

このテクノロジーの小型バーションが香港のポップアップストアに展示され、人々にリサイクルすることの重要性を訴える。顧客は不要になった服や使い古した服をその店舗に持参すれば、実際のテクノロジーを目にすることができる。

なお、この熱水処理のリサイクル技術の開発には、日本の愛媛大学と信州大学も携わっている。また、”Garment-to-Garment recycling(衣類to衣類リサイクル)”には、島精機製作所の機械も導入されており、日本からも参加する形で実現したプロジェクトだ。

※写真はイメージ

H&M Foundation opens ‘Garment-to-Garment’ recycling plant in circular fashion drive
H&M Foundationと香港政府、そして最大手の紡績企業がスポンサー支援する最新リサイクル技術が実用化へ!本格的なファッション業界の変革に向けて大きく前進


*本記事に掲載している写真と本文は関係がありません

この記事を書いた人

THINK WASTE 編集部

こんにちは、THINK WASTE編集部です。ご覧いただき誠に有難うございます。国内外のリサイクルの取組事例や再生可能エネルギー技術、資源循環型社会構想など、先進的な廃棄物利活用に関する情報をお届けいたします。