アジア廃食油、バイオ燃料原料として欧州から引き合い多数

環境規制の強化を追い風に、欧州では廃食油の需要が拡大している。

マレーシアの廃油回収会社ファットホープ・エナジーのビネシュ・シンハ最高経営責任者(CEO)によると、同社の欧州石油大手向けの廃原料輸出はこの3年間で40%増加し、欧州の廃原料需要は2030年までに3倍に増える見通しだという。同社はコーヒーかすや動物の油紙、パーム油の絞りかすなども回収するが、大半は廃食油。同氏は、「欧州連合(EU)の環境政策を見込んで、買い手の顧客は原材料の確保に悪戦苦闘している」と語る。

コンサルタント会社STINグループのジャスティン・ユアンCEOによると、今年の中国からの出荷は30万トンと、昨年の20万トンから大幅に増える見込み。ほとんどが欧州向けで、出荷量は今後数年増え続けそうだという。

実際にアジア地域で廃油は粗パーム油に対するプレミアムが2年ほど前と比べて2倍に膨らみ、既に供給不足に陥っている。トレーダーによると、現在の価格はトン当たり平均600─700ドル前後だ。

廃食用油の需要増は飲食店や回収業者にとっても朗報で、こうした業界では廃食用油が1キロあたり40セント程度で取引されている。

EUは6月、再生可能エネルギーのシェア拡大策の一環として、2030年から新鮮な粗植物油を使った輸送燃料の製造を段階的に停止し、廃食用油に切り替えることで合意した。

フランスのエネルギー大手トタルは5月、同国南部にある処理能力65万トンの新設のバイオ燃料製油所で廃原料の比率を30─40%にすると発表。英バイオ燃料供給会社グリーンエナジーは7月に、廃油のバイオ燃料化のためにアムステルダムの植物油加工工場を買収した。

アジア廃食油業界の拡大はまだまだ続きそうだ。

アジアの廃食用油、厄介なゴミから引っ張りだこの資源へ 欧州でバイオ燃料の原料に


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