
タイの飲料協会、再生樹脂の使用を促進

タイ飲料産業協会は1日、食品包装に再生樹脂の使用を認めるよう政府に働きかけを進めていくと発表した。タイでは現在、食品安全衛生上の判断から、食品に接触する部分の包装に再生品の利用を認めていない。プラごみ問題への関心が高まる中、今後はタイ石油化学大手のインドラマ・ベンチャーズや学術機関と安全性の研究を進め、規制緩和を訴える。
同協会のメンバーであるコカ・コーラシステムやサントリーペプシコビバレッジ、ネスレなど飲料大手が中核となって取り組みを決めた。
ペットボトルの素材となるポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂の再生品を食品包装に使えるようにするため、調査や研究を進める。タイの国立大学の学術機関などと組み、プラスチック使用の実態調査や安全性調査なども実施する。調査結果から、リサイクル包装を使う際の安全基準ガイドラインを作成する計画だ。
タイ飲料産業協会のウィーラ副会長は「現状、タイの飲料メーカーには100%新品のプラスチックを使う以外の選択肢がない」と指摘し、リサイクル容器の使用を認めることが環境負荷を軽減すると訴えている。
タイでは2018年に18万5千トンのペットボトルが供給されたが、適切に回収され、リサイクルできたのは半分以下だった。タイ政府は27年にプラごみのリサイクル率を100%にする目標を盛り込んだロードマップの草案を承認し、対策を急いでいる。
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【引用サイト】タイ飲料協会、食品包装に再生樹脂の使用を提案
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