欧州委員会は3月11日、「循環型経済行動計画PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。「欧州グリーン・ディール」(2019年12月12日記事参照)および「欧州新産業戦略」(2020年3月16日記事参照)の一部をなす新たな行動計画として、環境に優しい未来にふさわしい経済の実現、競争力と環境保護の両立、消費者の権利強化を目的とする。2015年12月に発表された最初の行動計画(2016年1月6日記事参照)の成果を踏まえ、今回の行動計画は設計と生産に焦点を当て、資源を可能な限りEUの経済活動の内部に引き留めることを目標に据えた。欧州委が言及した4つの柱は以下のとおり。

(1)持続可能な製品をEUの規範とする:持続可能な製品政策に関する法案を作成し、EU域内に上市される製品を長寿命化、より容易に再利用・修理・リサイクルできるようにし、可能な限りリサイクル材を使用するようにする。使い捨てを制限し、早期の陳腐化への対策を進め、売れ残った耐久消費財の廃棄を禁止する。

(2)消費者の権利強化:消費者が製品の修理可能性や耐久性などに関する情報にアクセスできるようにし、環境の持続可能性に配慮した選択をできるようにする。真の「修理する権利」を享受できるようにする。

(3)循環型モデルへの移行の可能性が高い資源集約型産業については、欧州委は次の具体的な施策を打ち出す。

  • 電子・情報通信機器:製品の長寿命化と廃棄物の回収・処理の改善に向けた「循環型電子機器イニシアチブ」
  • バッテリーおよび車両:バッテリーの持続可能性向上と循環型モデルへの移行可能性を高めるための新たな規制枠組み
  • 包装:(過剰)包装の削減を含む、EU市場における新たな必須要件
  • プラスチック:再生材料の含有量に関する必須要件、マイクロプラスチックと生物由来・生分解性プラスチックへの特別な注意
  • 繊維:繊維産業の競争力とイノベーションを強化し、EU市場における繊維の再利用を促進するための新たなEU繊維戦略
  • 建設・建物:建物分野において循環型モデルの原理を促進する、建築環境の持続可能性に関する包括的な戦略
  • 食品:食品サービス分野における使い捨て包装・食器の再利用可能な製品への置き換えに向けた、再利用に関する法的イニシアチブ

(4)ごみ削減:欧州委はごみの発生抑制と、2次原材料への加工に焦点を当て、ごみ分別とラベリングについてEU共通モデルの策定を検討する。循環型経済行動計画には、域外へのごみ輸出の最小化と違法輸送対策も盛り込まれた。

なお、新たな循環型経済行動計画に含まれるイニシアチブと発表のタイミングは、同計画の付属書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に記載されている。2020年中に発表を予定してものとして、例えば環境移行における消費者の権利強化や、エコラベルなど企業の環境宣言の立証にかかる法令の提案、バッテリーに関する新たな規制枠組みに関する提案などが含まれている。

【引用サイト】
欧州委、新たな循環型経済行動計画を発表


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THINK WASTE 編集部

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