【中国で衣料リサイクルが喫緊の課題】年間2600万トンの衣類を廃棄

 中国は2019年にアメリカを抜いて世界最大のファッション市場となったが、着古された衣料品が毎日大量に処分されている。中国で購入される衣料品の大半は、大量生産によって安く量産されたファストファッションであり、特にユニクロの大中華圏での売上高は世界全体の2割を占める。その結果、毎年2600万トンもの衣類が廃棄され、再利用やリサイクルされるのはその1%未満だそうだ。

 エレン・マッカーサー財団によると、ファッション業界は世界のCO2排出量の約10%を占め、航空・海運を合わせた比率よりも大きな割合を占める。1kgの衣料品をリユース・リサイクルすることで3.5kgのCO2の排出を抑え、6,000Lの水、300gの化学肥料、200gの防虫剤を使わなくて済むと言う。ファッション業界の環境負荷は甚大である。

 中国でここまで衣類の廃棄が行われているのは、慈善目的以外で古着を販売することが健康と安全面の理由から禁止されていることが大きな原因の一つだ。政府から認可を得た組織や団体のみ「優良な状態」で寄付された衣料品を集め仕分けすることが認められている。古着には不衛生かつ不吉と考えられており、この考え方は新型コロナウイルスの影響で助長された。また、近年の欧米では「環境に優しい」と考えられる古着は、中国では貧困を連想させてしまい、チャリティーでも人気がない。
 
 集められた良質の古着は一般的に国外(主にアフリカ大陸の国々)で売られるようになり、中国の世界全体の古着輸出に占める割合が2010年には1%未満だったのに対して、2015年には6.4%に拡大した。

 中国内の654拠点ある巨大な埋め立て地の大半が予定より早く一杯となってしまっており、陝西省にあるサッカーフィールド100個分程の埋め立て地は予測より25年も早く埋まってしまった程だ。結果として、2018年には2億平方メートルものごみを海へ捨てた。現在中国での衣料廃棄物は主に焼却されるようになり、過去5年間でこのような焼却施設を2倍に増やそうとしているが、焼却は解決策とは言えない。衣料品は丈夫でリサイクル可能なデザインで生産され、使用後にはリユースされるのが理想的だ。だが、「衣料品の消費を減らすこと」が実にシンプルかつ真の解決策と言えるだろう。

【引用元】
 https://www.bloomberg.com/news/features/2020-10-18/china-s-big-fashion-problem-is-recycling-26-million-tons-of-used-clothes?utm_content=neweconforum&utm_medium=social&utm_source=facebook&utm_campaign=socialflow-organic

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THINK WASTE 編集部

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