食品廃棄問題軽減へ、食用コーティング材「エディ・ピール」の導入進む

カルフォルニア州に本社を置くアピール・サイエンス(Apeel Sciences)は、植物由来で食用も可能な食用コーティング材「エディ・ピール」を展開している。この食品コーティング材は、野菜や果物から抽出できる脂質から主に生産されており、野菜や果物の表面に塗布するだけで野菜や果物の腐敗を遅らせ、保存期間を延ばす効果がある。すでに、アメリカ・デンマーク・オランダ・ドイツの主要な食料品小売店で使われている。

国連食糧農業機関(FAO)によると、世界では約30%の食品が無駄になっており、世界全体の食品ロスだけで中国、アメリカに次ぐ第三位のCO2排出の原因になる。そのような状況を打開すべく、Apeelはエディ・ピールを開発した。

エディ・ピールを使うことによって食品ロスが大幅に削減される。同社が2020年に行った実証実験では、エディ・ピールを使ったアボカドにおいては保管期間が2倍になるという結果が出た。これをCO2排出量に換算すると、年間で約2,100Mtに相当する温室効果ガスの削減(約3万本以上の木を植えるのと同等)の効果がある。また、保管可能期間が引き伸ばされることにより、これまで空輸が必要だった食品を海上輸送に変更することが可能になる。結果として生産者から消費者まで、サプライチェーン全体での無駄とCO2排出量を削減でき、さらにより良質な野菜や果物を提供・消費できるようになる。加えて、Apeelの食品コーティング自体、果物や野菜の種子や皮を使っているため、これまで廃棄されていた食品の有効活用も期待できる。

さらには、エディ・ピール使用により、食品包装用のシングルユースプラスチック(使い捨てプラスチックなど)の削減 にもつながる。


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THINK WASTE 編集部

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