物流業界全体を巻き込んだ、梱包廃棄を出さない仕組み

ストックホルムに本社を置くSvenska Retursystem は、食料・飲料品の運送や搬入時に使用される再利用可能なパレットや折りたたみ式の箱をサプライチェーン全体に向け提供するプラットフォームSwedish Return System(以下SRS)をB2B向けに提供している。SRSは1997年から運用されている仕組みだが、現在は1500を超える企業がSRSを利用しており、2021年5月時点で、すでに20億以上の段ボールなどが、SRSのパレットや箱に代替されている。

SRSで使われる折りたたみ式の箱やパレットは耐久性が高く、平均しておよそ15年間は使い続けることができる。破損などにより使用不可能になった場合は新たな箱やパレットにリサイクルされ再度プラットフォームに供給される。

従来の段ボールや木製の透かし箱は一度使われた後捨てられてしまい、大量の包装・梱包廃棄物が出てしまう。また、輸送時の食品への損傷が見受けられたり、販売店舗での開封作業にかかる手間が課題であった。

SRSを導入することによって段ボールや木箱の消費が年間5万トン以上の減り、温室効果ガスの排出量を最大78%削減できる。2019年だけで見てもスウェーデン全体で3万トン以上の温室効果ガス削減に貢献している。
加えて、食品の損失が75%減少し、陳列や品出し作業にかかる時間が平均的な店舗で年間約160時間減少したことが報告されている。

SRSの成功の要因は食品・衣料品全体を巻き込んだコラボレーションと、仕様の統一化されたパレットにある。品質の高さや使いやすさはもちろん、物流業界全体を巻き込んだ取り組みであることにより、各ステークホルダーがメリットを享受できる仕組みはづくりが循環型社会を形成する鍵となる。


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THINK WASTE 編集部

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