インドで再生可能エネルギーへの投資が加速

インドに本社をおく複合巨大企業2社、リライアンス・インダストリーズ(以下リライアンス)と、アダニ・グループ(以下アダニ)がインドにおける再生可能エネルギーへの投資を加速させている。

インド最大の統合エネルギー基盤施設を保有するアダニはすでに太陽エネルギーをはじめとした再生可能エネルギー分野に大規模投資をしているが、今回、石油事業から通信事業までを手がける複合巨大企業、リライアンスが、クリーンエネルギーを推進し2035年までに実質排出量0を目指すとして、約1兆円(7500億ルピー)の投資計画を発表した。

リライアンスは巨大化石燃料企業であり、世界最大の精製施設を保有しているが、グリーンエネルギー分野への進出の一環として、以下4つの巨大施設の建設を目指す。
1. ソーラーモジュール(太陽電池パネル)
2. 先進的なエネルギー貯蔵バッテリー
3. グリーン水素精製のための電解槽
4. 燃料電池

リライアンスは今回の計画を軸に、2030年までに100GWのクリーンエネルギー発電量を目指す。すでに西インド、ジャムナガルで2000ヘクタールを超える巨大グリーンエネルギー設備の開発を進めており、世界で最大級の再生可能エネルギー施設になると予想される。


画像:引用元記事より引用

現在インドにおける再生可能エネルギーの設備容量は136GWであり、インド全体の設備容量の約36%を占めるが、2030年までに、特に太陽光、風力、バイオエネルギーなどに注力し、国内のエネルギー総設備容量450GWを目指している。

リライアンスの計画は、気候運動家や投資家層からの高まる気候危機対策要求を前に、2050年をめどに実質排出量0を目指すというRoyal Dutch ShellやBPなどの他の巨大多国籍エネルギー企業の目標を追従する形となった。

一方アダニもクリーンエネルギー分野の拡大を着実に進めている。今年5月、アダニ・グリーンエナジーはSB Energy Holdings*を買収することに合意・署名し、6月下旬には、インドの規制当局により承認された。アダニは6月末に行われたインド国際フォーラムにおいて、アダニグループのエネルギー部門は、2030年までに世界最大の再生可能エネルギー企業になる予定だと発表した。2020年にアダニは世界最大の太陽光エネルギー発電所になり、発電目標である25GWに達している。
*SGEは株式の80%をソフトバンクグループが、20%をインドのバーティグループが保有する合併会社。企業価値は35億ドル(約4000億円)。SBEは約5GWの再生可能エネルギー資産を南アジアに保有する。

Centrum Brokingのアナリスト、Probal Senは今回のリライアンスのグリーンエネルギー事業への参戦を既存企業への脅威ではなく、補完的関係と見る方が良いと解説する。国際エネルギー機関は、インドの太陽光モジュール、風力タービン、リチウムイオンバッテリー、電解曹の市場は2040年までに年400億ドル(約4.4兆円)規模になると予測しており、多くの企業がグリーンエネルギー事業に入ることで、より効率的になることが期待される。

Centre for Research on Energy and Clean Airの気候セクターアナリストSunil Dahiyaは、今回の発表に期待すると同時に、リライアンスを含めた大企業の出量の削減のための更なる努力の必要性を強調した。Sunil Dahiyaはリライアンスグループの1兆円規模の再生可能エネルギー投資計画は間違いなく良い一歩であり、多くに人に良い影響を与えると期待される。


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