米・プラスチックヴァージン樹脂へ課税する法案を提出

メイン州やオレゴン州のプラスチック製品における拡大生産者責任(EPR法)の動きや、リサイクル教育などを行うRECYCLE法に続き、ヴァージン樹脂1ポンドあたり20セントの追加税を課すREDUCE法が議会に提案された。

シェルダン・ホワイトハウス上院議員は8月5日、生態系における未リサイクル汚染物質の削減へむけた効果的な取り組み、REDUCE法(Rewarding Efforts to Decrease Unrecycled Contaminants in Ecosystems Act)を、アメリカ合衆国上院財政委員会に提出した。ヴァージン樹脂へ追加税を課すこの法案は、PCR材の使用促進につながると期待されている。

この法案が可決されれば、1ポンドのヴァージン樹脂に対し、2022年に10セントから始まり、2023年に15セント、2024年に20セントを新たに課税することになる。
米国から輸出されたPCR樹脂とヴァージン樹脂はこの法案の対象から外れるが、輸入されたヴァージン樹脂は課税の対象となる。
発表によると今回の法案の対象は、使い捨てプラスチック包装、飲料容器、バック、食品提供用製品に使われる樹脂になる。医療品関係の包装などは課税分の払い戻しが可能になる予定だ。

今回の法案はリサイクル樹脂の使用促進だけでなく、さまざまなプラスチック廃棄物の削減とリサイクル活動を実施する「プラスチック廃棄物削減基金」の資金源となる。

ホワイトハウス議員の事務所は法案の発表に際し、「この新しい法案はプラスチックリサイクル促進へ向け、効果的なインセンティブになり、さらには、ヴァージンプラスチックに対して、リサイクルプラスチックの競争力を高められる。加えて、プラスチック産業界が気候・海洋・そしてマイノリティーや低所得者への悪影響や害に対する責任を負うことを意味する」とコメントをした。

一方、樹脂生産者を代表するアメリカ化学工業協会(ACC)は、「この法案は特定の製品に追加課税をするという断片的な手法であり、さらに、一部製品の払い戻しを認めるということは消費財生産企業の中から、払い戻しを受け取る勝者と徴税を受ける敗者を選んでいるようだ」とし、この法案へ反対の意を表明している。

今回のREDUCE法だけでなく、アメリカではプラスチックリサイクル関連の法案が州・国レベルで可決、承認されている。州レベルでは、メイン州(7月)とオレゴン州(8月)が、プラスチック包装を対象とするEPR法を承認し、米国で最初に承認された州となった。

そして今月、リサイクル対策への助成プログラムの許可を含めた国レベルでのインフラ投資・雇用法案が上院で可決された。このインフラ投資法案には、消費者の学習と教育によるリサイクルの促進と回収・収集の強化を行うRECYCLE法(Recycling Enhancements to Collection and Yield through Consumer Learning and Education Act)が含まれる。RECYCLE法は2019年にリサイクルを広めるための活動や、教育のための助成プログラム作成を目的に初めて導入された。

デビー・スタバノウ上院議員は法案の発表をうけ、「住民による地域でのリサイクル活動において大きな障壁の一つは、リサイクル可能なものとそうでないものについて消費者がしっかり理解できていないことだ。この新法案は消費者のリサイクルに関する混乱を解消し、全国のリサイクルプログラムの持続可能性と効率性の改善につながる」と述べた。

スタバノウ上院議員と同じく、RECYCLE法の共同発起人であるオハイオ州のロブ・ポートマン上院議員は今回のインフラ投資・雇用法案はRECYCLE法に今後5年間の間、年間1500万ドル(約16億円)の資金を提供すると述べた。


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