環境省、産廃プラの焼却を市区町村に要請 難色を示す自治体も

環境省は産業廃棄物として事業者から出る廃プラスチックを、自治体が引き受けて焼却処分するように求める通知を都道府県などに出す方針を固めた。国内で処分が必要な廃プラが急増しており、産廃業者だけでは対応しきれなくなっているため、家庭ゴミの処分を担う自治体に協力を求める考えだ。

全国で排出される廃プラは年約900万トン、そのうち約700万トンが産業廃棄物だ。年80万トン程度を受け入れていた中国が2017年末に輸入を禁止して以来、国内での処分量が増え、対応が追いつかなくなっている。

環境省は産廃業者からなる全国産業資源循環連合会から19年4月に焼却処分について要望を受け、対応を検討していた。来週にも産業廃棄物を所管する都道府県や政令市に通知を出す。有害物質の国境を越えた移動を規制する「バーゼル条約」の締約国会議が5月、汚れた廃プラの輸出入を制限する案を採択したことも受けて、処分体制を見直す。

廃棄物処理法では、自治体が認めれば産廃のプラスチックを処理できる。国は通知を出すことで自治体の判断を促す狙いだ。

関係者によると、家庭ごみの分別が徹底されてきたことで、自治体が所有する焼却炉は稼働率が低水準のものも多く、事業ごみの廃プラを焼却する余力があるという。このため環境省は、緊急避難的に廃プラの処理を市区町村に要請することとした。受け入れた自治体には財政支援をするほか、処理費用の徴収なども認める。

一方で、この要請に難色を示す自治体も少なくなさそうだ。長野県環境部は、現時点で市町村側に受け入れを促す考えはないとした。同県の木曽郡6町村の一般ごみを処理する木曽広域連合は人口やごみの減少を踏まえ、2018年度に従来の6割の規模に処理施設を更新したばかり。「受け入れの是非を検討する」としつつも、「施設稼働率は95%と高い。今以上のごみを受け入れる余力はない」と説明した。また、上田市は「産廃プラごみを受け入れて焼却処理することになれば、収集や焼却の前提が崩れる」と困惑。現時点で検討の考えはないとした。

※写真はイメージ

【引用サイト】廃プラ、産廃も焼却要請へ 環境省、市区町村に 全体の8割占める
【引用サイト】環境省、自治体に産廃のプラ焼却要請 来週にも通知へ
【引用サイト】市町村への産廃プラ焼却要請 県内自治体難色相次ぐ


*本記事に掲載している写真と本文は関係がありません

この記事を書いた人

THINK WASTE 編集部

こんにちは、THINK WASTE編集部です。ご覧いただき誠に有難うございます。国内外のリサイクルの取組事例や再生可能エネルギー技術、資源循環型社会構想など、先進的な廃棄物利活用に関する情報をお届けいたします。