注目の再生可能素材、JR東日本と傘のシェアリングサービス開始

 東日本旅客鉄道(JR東日本)は11月6日、ベンチャー企業などからビジネスアイデアを募り、共同で実現していく「JR東日本スタートアッププログラム2018」にて、石灰石を主原料とし、原料に水や木材パルプを使用せず紙の代替や石油由来原料の使用量を抑えてプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売する株式会社TBMを採択した。JR東日本とTBMは共同で、「駅ナカ傘シェアリングサービス」の試験運用を開始する。

 サービスはスマホアプリとQRコードで利用できるようにする。アプリに会員登録と構内の専用傘置き場(ストック機)検索と申し込み機能を設け、アプリに表示されたQRコードをかざすことで貸し出しと返却の手続きができる仕組み。試験運用は2019年1月から、JR大宮駅などで開始予定。実施駅の拡充も想定している。

 昨今、身近なレジ袋やストローなども含めて環境破壊につながるプラスチックの規制が各国で強化されている。大量に消費され、廃棄されるビニール傘もその1つであり、日本国内では年間約1億3千万本の傘が消費されており、日本人の所有する傘のうちビニール傘の占める割合は53%だ。ビニール傘は使用期間が短い傾向にあり、その結果として毎年大量の傘の廃棄物発生に繋がっているが、鉄道会社は、その管理や廃棄に伴う手間やコスト、環境負荷を大きな課題としている。特に落とし物の傘は「誰かの所有物」であるため、勝手に処分ができないのだそうだ。

 LIMEXは同じ素材のモノにリサイクルする「マテリアルリサイクル」を高い効率で行えることが強み。LIMEX製の傘を、製造(再生)、配備、貸し出し、利用、返却、回収、再生のサイクルで運用できれば、さまざまなシーンで「破棄」の低減につながる。

 さらにこの傘シェアリングサービス計画は、所有者を「鉄道事業者」にできること、そして主に企業・事業者側の観点となるプラスチック問題と捨て傘問題の課題も兼ねて想定していることがポイントだ。

※写真はイメージ

TBMが「JR東日本スタートアッププログラム2018」の「アクセラレーションコース」に採択
JR大宮駅などで「駅ナカ傘シェアリング」開始へ 「再生可能素材の傘」で試験運用、2019年1月から


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THINK WASTE 編集部

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