家庭のプラごみ、分別されたものも半分は産廃焼却へいく現実

中央区の分別収集では、ペットボトルは「資源」の日に、トレーや卵パック、洗剤ボトルなどの容器包装プラスチックは「プラマーク」の日に出す。

中央区から回収を受託している要興業は、集めたプラごみをセンターでベルトコンベヤーに乗せ、リサイクルできるものを人の手で選別していく。処理量は1日2トンほどという。

ペットボトルは、キャップやラベルがついたままのものや、中身の残ったものが多い。油性ペンで名前が書いていたり、コンビニのテープが貼られていたりするものもリサイクルに適さない。容器包装プラには、ランニングシューズなどが混じっていた。作業員向けのポスターには「汚れた物は迷わず捨てよう!」と書かれていた。

工場長の七島定憲さんは「袋からキムチやスイカが出てきて装置や周りのプラスチックを汚すことがあった。リチウム電池入りのおもちゃが混じっていると火災の心配があり、ヒヤリとする」と打ち明ける。

選別後のプラスチックは「ベール」と呼ばれる四角い塊に圧縮、梱包(こんぽう)し、容器包装リサイクル法に基づいて事業者の費用負担でリサイクルされる。汚れたプラスチックや異物が混じっていると、引受先の日本容器包装リサイクル協会から改善指導を受けるため、選別は厳格だ。選別ではじかれた汚れたプラスチックは、回収業者に無料で引き取ってもらうという。

七島さんは「できるだけリサイクルしたいが、品質が第一。検査に合格できなくなる」と話す。

圧縮、梱包された廃プラスチックの塊は、東京湾アクアラインを越え、千葉県富津市の再商品化工場「エム・エム・プラスチック」へ運ばれた。自動選別機でポリエチレンやポリプロピレンなど素材の種類ごとに分別し、再利用する。製品の原料になる粒状のペレットに変えたり、倉庫などで使う荷台(パレット)を作ったりしている。

森村努社長によると、運ばれてきた廃プラのうち、プラ製品に再利用できる割合は約5割という。さらに引き上げようとすると、つくる商品に不純物が混ざりやすくなってしまうという。

では、残り半分はどこへ行くのか。工場の裏手に回ると、使われずに再び圧縮、梱包された廃プラの塊がびっしりと敷地を埋め尽くしていた。その量は約400トン。ひどく汚れてはいないが、様々な種類の素材が混じっているため、もう一度分別してペレットなどに再利用するのはコストや手間の面で難しいという。これまでは産廃業者に引き取ってもらっていたが、廃プラは最近、中国をはじめとするアジア諸国が輸入を禁止、制限するようになった影響で国内にだぶついており、行き場を失っている。

家庭での分別が徹底されれば、こうした廃プラは少なくなる。ただ、森村社長は工場見学に訪れる住民たちから「プラマークが見えにくくて、分別のルールも複雑。忙しい暮らしのなかで徹底するのは結構難しい」と悩みを聞くことも多い。

※写真はイメージ

【引用サイト】プラごみ、分別しても半分は産廃に リサイクルの現実


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THINK WASTE 編集部

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