米ナイキが米ニューヨークで発表したのは厚底シューズだけではない。ほぼすべての材料を廃棄物、つまり“ゴミ”から再生した原料で作ったシューズも明らかにした。気候変動がスポーツイベントや選手に与える影響に対処する姿勢を明確にしたものだ。

ナイキが新たに投入する環境配慮のシューズ「スペース ヒッピー」が目指したのは、「製造過程での炭素排出量が過去最低のシューズ」(ノエル・キンダー チーフ サステナビリティ オフィサー)である。ただし、「既に炭素排出量を相当減らしているので、素材の根本から考え直す必要があった」(同)

工場の床に落ちた繊維などの廃棄物、ナイキのシューズやTシャツのリサイクル素材などを活用する。いわばほとんどゴミになる素材をよみがえらせて作ったシューズだ。全体の約9割が再生素材である。

厚底シューズは主としてソールに新しいテクノロジーがつぎ込まれたが、スペース ヒッピーは表面のアッパーが主役と言えるだろう。「宇宙ゴミの糸」と呼ぶ100%再生素材のニットで作っている。具体的には25%が回収したTシャツの繊維、25%が工場の床に落ちた糸くずなどの繊維廃棄物、50%がリサイクルのポリエステルである。

ニットの色あいは利用する糸くずやシャツなどによって微妙に変わるという。あえて染料を加えていない。

シューズのクッションとなるフォーム部分は、厚底の高速ランニングシューズ「ヴェイパーフライ 4%」などの生産過程で出たフォームの廃材を再生。製造過程での炭素排出量を従来のほぼ半分に抑えたという。

スペース ヒッピーは限定品ではななく、通常商品として米国では2020年の春、日本では同夏に販売を始める予定だ。ランニングシューズと同等の強度を持っており、運動にも利用できるという。ローカット2種類、ハイカット2種類を用意する。

量産時には十分な量を供給できる体制を作る。「我々は再生するための素材や繊維ゴミをたくさん持っている。スペース ヒッピーのようなサステナビリティ配慮のシューズを普及させることで、炭素排出量の削減にインパクトを与えていきたい」(キンダー氏)。価格も製品によって120~160ドルと200ドル以内におさめる計画だ。

ナイキのチーフデザインオフィサーは今回新たに開発した素材の再生技術を評価しており、ツールとして全社に展開していく考えだという。今後、ランニングなど他分野の製品に採用する可能性がある。

【引用サイト】
ナイキが「ほぼゴミ」からシューズを開発 日本でも夏発売


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THINK WASTE 編集部

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