世界のリサイクル繊維市場、76億ドルへ成長との予想

 2021年4月にREPORTOCEANが発行した新しいレポートによると、世界のリサイクル繊維市場規模は2019年に56億ドルと評価され、さらに2027年までには76億ドルとなると予測された。2020年から2027年まで3.6%のCAGRで成長するとの予測だ。

 リサイクルテキスタイルとは、古着や廃繊維を回収・リサイクルしたもので、主に廃棄物や古着などの都市ごみ(MSW) やカーペット、家具、タイヤ、履物、シートやタオルなどの非耐久消費財がリサイクル可能とされる。繊維廃棄物をリサイクルするには、機械的リサイクル、化学リサイクルなど様々な手法があるが、テキスタイルの種類に応じて廃棄物の分別、糸脱毛、脱色、再染色、紡績、糸糸などの行程を通過する。綿やウールは比較的リサイクルが容易だが、羊毛のリサイクルに伴うプロセスは高コストだ。

 リサイクル繊維は未使用資源への圧力の軽減、汚染の抑制、水とエネルギー消費の最小限化など環境面と経済面の両面のメリットがあり、こうり、自動車、建築・建設など様々なセクターからの需要が高まっている。新製品と比較したリサイクル製品の低コスト化や、リサイクル技術の開発は全体的なリサイクル繊維市場の成長を後押しすることが期待される一方で、繊維廃棄物の処理コストの増加や、熟練労働者の不足は市場の成長を妨げる可能性があるという。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、業界のサプライチェーン活動を混乱させ、2020年には推定6〜6.5%の落ち込みに繋がった。最も大きな打撃を受けたのは農場労働者、廃棄物/ぼろきれのピッカー、移民など低いサプライチェーンに関与する人々だった。また、古着を介したウイルスの拡散を恐れていくつかの国で出入りが禁止されたりもした。ロックダウンや出入り禁止が解除された後でも人々は繊維業界で働くことへ抵抗があり、これも業界に大きな影響を与えた。

 世界のリサイクル繊維市場は、種類・エンドユーザー産業・地域に分割される。代表的な種類はリサイクルコットン、リサイクルウール、リサイクルポリエステル、リサイクルナイロンだ。特にリサイクルナイロンは予測期間中に最も速く成長し、リサイクルポリエステルがそれに続くと予想される。市場分析はエンドユーザー産業は、自動車、小売、鉱業、建築などに分けられ、地域ごとには北米、ヨーロッパ、アジア太平洋、LAMEA(ラテンアメリカ、中東及びアフリカ)に分けられて行われた。市場で活動している主要企業は、Khaloom、Chindi、Kishco Group、Anandi Enterprises、Usha Yarns Ltd.、Renewcell AB、Hyosung TNC Co. Ltd.、Martex Fiber、Otto Garne、Leigh FibersIncだ。


【引用元】
*本記事に掲載している写真と本文は関係がありません

この記事を書いた人

THINK WASTE 編集部

こんにちは、THINK WASTE編集部です。ご覧いただき誠に有難うございます。国内外のリサイクルの取組事例や再生可能エネルギー技術、資源循環型社会構想など、先進的な廃棄物利活用に関する情報をお届けいたします。