水素を下水から作る、 福岡市で世界初の実証施設が稼働開始

 福岡市が三菱化工機、豊田通商、九州大学など産官学連系で取り組む、「下水バイオガスからの水素創エネ」実証施設が完成し、4月から稼働を開始する。下水汚泥から水素を製造する実規模レベルの実証施設は、世界初だ。

 同プロジェクトは、国土交通省の推進する、下水道革新技術実証事業「B-DASHプロジェクト」に採択されている。施設は福岡市の中心に近い「中部水処理センター」の一角にある。「下水バイオガス前処理技術」、「水素製造技術」、「水素供給技術」の組み合わせで、下水バイオガスから水素を効率的に製造し、燃料電池車へ供給するシステムの構築を目指す。

 実証施設では、膜分離装置によりCO2を除去し、高濃度メタンガスを回収。水蒸気とメタンガスの反応(水蒸気改質反応)により水素を製造する。吸着剤でCO2を吸着し、高純度の水素を精製する。水素製造量は約3,300㎥/日(下水バイオガス2,400㎥/日を処理)で、水素自動車約65台分に相当する。

実際に水素を燃料電池車に供給できるよう、中部水処理センターの中に水素ステーションも建設。水素の製造から供給までの一貫システムを構築し、水素の製造能力や品質の評価、エネルギーの創出効果を実証する予定だ。

水素ステーションの稼働を前に、3月25日に5台の燃料電池タクシーを福岡市内に配備。3月31日には実証施設の完成記念式典があり、髙島宗一郎福岡市長ほか各事業体の関係者らが出席し、テープカットや燃料電池自動車への水素充填、試乗を行った。

福岡市に納入された燃料電池車
b3

実証施設完成予想図
b4

b5


この記事を書いた人

THINK WASTE 編集部

こんにちは、THINK WASTE編集部です。ご覧いただき誠に有難うございます。国内外のリサイクルの取組事例や再生可能エネルギー技術、資源循環型社会構想など、先進的な廃棄物利活用に関する情報をお届けいたします。