東京商工リサーチ 2014年「電力事業者」の新設法人調査結果を発表

 東京商工リサーチ(東京都千代田区、河原光雄社長)は、2014年「電力事業者」の新設法人調査の結果を発表した。

調査結果によると、2014年(1~12月)に全国で新しく設立した法人11万9,552社のうち、電力事業者は前年比1.8倍増の3,283社にのぼった。2012年7月に導入された再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)の固定価格買取制度を契機に、発電などを目的とした法人設立の動きが相次ぎ、2014年も引き続き増加傾向をみせた。

2014年に新設された電力事業者3,283社のうち、営業目的などで利用エネルギーを分類すると、主な事業内容を「太陽光」、「ソーラー」関連とした新設法人が2,536社(構成比77.2%)と突出。太陽光発電による売電事業などが中心で、前年(1,244社、構成比69.2%)からさらに増勢を強めた。次いで、「風力」(251社、同7.6%)、「水力」(122社、同3.7%)、「バイオマス」(84社、同2.5%)となっている。再生可能エネルギーの買取制度開始が電力事業者の新規参入を後押ししている。

2012年7月に導入された再生可能エネルギーの固定価格買取制度を契機に、電力関連を事業目的とする新設法人が急増。2010年までは年間30社程度で推移していた社数が2013年には1,797社と爆発的に増加、2014年も前年比1.8倍増と、改めて関心の高さを示した。ただ、再生可能エネルギーの買取価格の固定化が電気料金のコストアップに繋がっている側面も指摘され、買取価格は段階的に引き下げられている。2014年には電力会社各社が一部の再生可能エネルギーの買い取りを一時的に見合わせたことで業界に混乱が広がった。制度自体の見直しが議論されるなか、電力事業者にはコスト面での折り合いが大きな課題として浮上。2014年は2015年4月以降の買取価格の引き下げに備えた駆け込みの法人設立がうかがえ、設立しても稼働に至らないケースが相当数あるとみられる。

東京商工リサーチは、政策に連動するかたちで全国に広がり、「開業バブル」の様相を呈した再生可能エネルギービジネスも踊り場に差し掛かっている。将来像を描けない電力事業者の淘汰の可能性も否めず、政策による後押しが今後の大きな焦点となる、とまとめた。


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THINK WASTE 編集部

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