大分、県内初の循環型クリーンエネルギー 焼酎粕利用、廃液は堆肥化

 大分件宇佐市に、県内で初めてとなる焼酎粕(かす)を利用した本格的なバイオガス発電所(出力600キロワット)が登場する。未来電力(同市、末宗秀雄社長)が7月稼働を目指し、同市日足(ひあし)のミカン園跡地に建設中だ。処分される焼酎粕を使うことでコストを削減するほか、耕作放棄地の有効活用や雇用創出が期待される。発電後に残る「消化液」も肥料としての活用を検討。循環型クリーンエネルギーとして注目される。

 発電所は、焼酎粕などを発酵させて取り出したメタンガスでタービンを回し発電させる仕組み。ガスを取り出した後に残る消化液は、液肥や固形肥料にして再利用する。

 焼酎メーカーは、焼酎粕をコストをかけて処分しており、未来電力はこれに目を付け、県内の焼酎メーカー数社から焼酎粕の供給を受ける手はずを整えた。

 総事業費は約10億円。敷地面積約8000平方メートルには、ガスエンジン(発電機)やメタン発酵槽、ガスを貯留させるガスホルダーなどが並ぶ予定だ。焼酎粕など有機性廃棄物を1日約30トン処理する能力があり、年間総発電量は約303万キロワット時となる見込み。九州電力(福岡市)に売電する方針で、年間1億2000万円の売り上げをめざしている。

 消化液は液体肥料として、ミカンなどを栽培する地元農家には無償提供し、それ以外の地区の農家には売却する計画だ。さらに、同電力の関連会社・未来農林(末宗秀平社長)が発電所の隣にカボス・ミカン農園(25ヘクタール)を運営。液肥の供給を受け、カボスジュースなどを生産することも計画中だ。将来的には、カボスやミカン狩りをできるようにするなど観光農園化を進める構想もある。

 同社は2012年に県内初のメガソーラー発電所を稼働させた。今回は焼酎粕を使ったバイオガス発電の先がけになった。今回は日本プライスマネジメント(北九州市)からノウハウの提供を受けたという。末宗社長は「バイオガス発電の未来は明るいが、初めての試みなので楽観していない。農園と連携した新しい産業を目指したい」と意気込んでいる。

 発電所があるのは、宇佐神宮の奥宮・大元(おおもと)神社がある御許山(おもとさん)の麓で、ミカン園や山林が広がる丘陵地帯にある。

※写真はイメージ

【参照サイト】https://mainichi.jp/articles/20180404/ddl/k44/020/221000c


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