再エネの多様化へ、天空熱源利用の実証進む

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)は、鹿島建設とゼネラルヒートポンプ工業ともに、「再生可能エネルギー熱利用にかかるコスト低減技術開発」事業で、愛知県大府市の豊田自動織機大府工場に「天空熱源ヒートポンプ(SSHP)システムを設置し、実証実験を開始した。日建設計総合研究所と東海国立大学機構、名古屋大学と共同で、SSHPシステム運用データの収集・解析に取り組む。実用化へ向けたイニシャルコストやランニングコストの低減を目指す。

※1 天空熱源ヒートポンプ(SSHP)システム:SSHPはSky Source Heat Pumpの略称で、天空熱源ヒートポンプのことを指す。天空熱源ヒートポンプとは多様な再エネ熱を熱源水ループで連結する水熱源ヒートポンプ。

再生可能エネルギーは、太陽光や風力を用いた発電による電気利用が主力となっているが、地中熱や太陽熱などの熱利用は進んでいない。賦存量は大きいものの、設備にかかるコストが大きいことが大きな要因となっている。
そのため、NEDOは2019年度に熱利用にかかるコスト低減を目指し技術開発を開始し、今回、実証実験に至った。

今回の実証では、豊田自動織機の大府工場内にある厚生棟の食堂にSSHPシステムを導入し、冷暖房や給湯といった多目的な需要に対応しつつ、制御機器やSSHPシステムの性能を検証する。今回使用するSSHPシステムは、日射量や外気条件によって運転モードを変更し再エネ熱を最大限活用し、かつ経済的にも節約できる仕組みを搭載している。
これまで使用していたガスヒートポンプエアコンをSSHPシステムに代替することで、空調負荷の約30%を賄う見込みだ。

今後、設計から運用までをカバーするコンソーシアム体制を構築し、トータルコストと投資回収年数の低減を目指す。2030年までにトータルコストの30%削減と投資回収年数8年以下の達成を目指す。


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THINK WASTE 編集部

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