G7で海洋プラへの対処法議論、イノベーションチャレンジに合意

カナダ・ハリファックスにおいて、9月18日~9月20日にG7ハリファクス環境・海洋・エネルギー大臣会合が開催された。

20日の共同海洋会合において、海洋プラスチックごみ問題への対処のために、プラスチックの管理に関する革新的かつ拡張可能な技術、または社会の解決策を促進するための今後の取り組みをまとめた「海洋プラスチックごみに対処するためのG7イノベーションチャレンジ」を採択した。

同チャレンジでは、プラスチック製品のリサイクル率を高めるための新製品設計と管理プロセスを開発すること、途上国が採用できるプラスチック廃棄物を防止・管理する技術を発展させること、既存の技術・プロセスを活用した排水管理の改善により、プラスチックのゴミやマイクロプラスチックが水域に侵入するのを防ぐことなどが盛り込まれている。G7大臣はこのチャレンジを開始することで合意した。

日本はこの会合の中で、6月のG7での海洋プラスチック憲章の内容を取り込み、またそれを上回るよう、2019年6月のG20までに「プラスチック資源循環戦略」を策定すると表明した。

下記会合の概要である。

<環境大臣会合(19日)>

(1)低炭素経済への長期的な経済移行 

・多くの大臣は、持続可能、気候レジリエントで炭素中立的な未来に向けて、2030アジェンダの下の持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定を実施するために、野心的な行動を通じて世界的な取組を追求する重要性を強調。

・十分な水準での炭素汚染の価格付けや、グリーン・ファイナンス・タクソノミー(分類法)の開発、気候変動関連の財務リスクの開示などの市場ベースの政策が、健全な投資や各国の長期目標に向けた解決策を促進することも強調。 

(2)循環経済と資源効率性

・G7大臣は、循環経済への移行は海洋ごみ問題に取り組む上でも重要であることを強調。この点において、設計段階から始まるプラスチックのライフサイクルに沿ったプラスチック廃棄物への取組を重要な課題として強調。
・G7大臣は、G7とG20、特にイノベーションについてのビジネスとの協働を含む資源効率性に関するG7アライアンスとG20資源効率性対話を通じた継続的な対話及びベストプラクティスの共有を奨励。富山物質循環フレームワーク及びボローニャ・ロードマップの継続的な実施に係るG7各国の進捗を歓迎。  

(3)緊急行動と削減機会 

・多くの大臣は、パリ協定が不可逆的であることを強く強調し、その完全かつ効果的な実施へのコミットメントを再確認し、パリ協定に合致するCOP24におけるパリ協定の作業計画の完了を支持。タラノア対話は、世界的な排出ギャップに対処するための全体としての取組を評価し、更新された各国の削減目標(NDC)の準備状況を知らせるための重要な機会として強調。

・G7大臣は、大気質が健康及び環境上の最も大きなリスクの1つであることを強調し、優良事例や教訓の共有等を通じて、大気質への取組を約束。また、多くの大臣は、大気汚染物質や短寿命気候汚染物質に焦点を絞った取組が、気候、人の健康、経済及び生態系に複合的な便益をもたらすことを強調。  

(4)適応と自然保護 

・多くの大臣は、生態系を基盤とするアプローチや自然に基づく解決策も、効果的な適応の選択肢として特定。
・一部の大臣は、世界適応ネットワークなどのプログラムを通じたものも含め、脆弱な地域社会における能力構築のさらなる支援の必要性を強調。  
・一部の大臣は、2019年のフランス議長下のG7が生物多様性に焦点を当てることを歓迎し、生物多様性条約下での今後の議論を通じた生物多様性の損失を反転させるための努力を強化することに同意。

<環境・海洋・エネルギー大臣による共同海洋会合(20日)>

・G7大臣は、海洋プラスチックごみ問題が喫緊の課題であり、対策を講ずることの重要性を強調。多くの大臣がプラスチックごみの海洋への蓄積が増えていることに言及。

・G7大臣は、富山物質循環フレームワーク、資源効率化のためのG7ボローニャ・ロードマップ及び海洋ごみ問題に対処するためのG7行動計画を含む海洋ごみ及びプラスチックについての現在までの進捗を歓迎し、これらのコミットメントの迅速な実施を継続することにコミット。G7大臣は、資源効率性のためのG7アライアンスに、プラスチックのライフサイクルの優先分野における対策とパートナーシップを探求するよう要求。

・G7大臣は、プラスチックの管理に係るライフサイクル・アプローチを早急に講ずる必要性に同意し、国内外の取組を進めていることを強調。この点において、プラスチック憲章を実施する意志を示唆した何人かの大臣が同憲章に言及。G7大臣は、海洋プラスチックごみ問題についてG20での更なる取組を歓迎。別の代表団は、すべてのG7国が同憲章を承認した訳でないことに言及。

・G7大臣は、研究とイノベーションは、優先度の高い主要分野であり、プラスチック使用及び管理に関する革新的な技術又は社会のイノベーションを含む拡張可能な解決策を促進するため「海洋プラスチックごみに対処するためのG7イノベーションチャレンジ」を開始することに合意。 

・G7大臣は、プラスチック廃棄物の削減のためには、あらゆるレベルでの政府、産業界、市民社会、女性、子ども及び若者を含む、全ての人による行動が必須であることを強調。

・G7大臣は、特にリサイクルのための能力構築及び廃棄物管理のインフラに重点を置いて、海洋環境へのプラスチック廃棄物の流出を防止するためのリーダーシップを取っている開発途上国への支援を継続し、強化することを強調。

※写真はイメージ

海洋プラスチックごみへの対処、G7で議論 設計段階から廃棄物処理に配慮を
G7ハリファックス環境・エネルギー・海洋大臣会合結果について


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THINK WASTE 編集部

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