ビル・ゲイツ率いるファンド “Breakthrough Energy Ventures”、クリーンテクノロジーに10億ドル調達

 2016年に設立したクリーンテクノロジーへの出資を目的としたビル・ゲイツ率いるファンド “Breakthrough Energy Ventures(以下、BEV)” はクリーンテクノロジーへの2波目の関心の高まりから、これまで45のスタートアップに出資してきた。BEVはクリーンテクノロジーへの出資に勢いがつき始めた頃から出資を開始していた。以来、同分野への関心は伸び続けており、ベンチャーキャピタル(VC)から二酸化炭素排出量を削減できるスタートアップへ流入した資金は、2013年には約4億ドルだったものが40倍に伸び、2019年時点で約160億ドルとなっている。
 
初めのクリーンテクノロジーへの出資の波は失敗に終わったが、世界金融危機だけが原因ではないと専門家は考える。まず、ソフトウェア業界のスタートアップの成功の再現を目指しており、5年以内のリターンも目指していた点が挙げられる。ソフトウェアでは柔軟にビジネスモデルを切り替えることができるが、クリーンテクノロジーは不調に気付けるまでにかかる資金と時間幅が大きい。次に、投資先がエネルギー、バイオ燃料、電気自動車に限られており、政府規制に依存していた点だ。

BEVはこの失敗から、5年でリターンを求めるのではなく、20年間の長期的なファンドを創立した。また、農業や建築、交通、製造など多岐にわたる技術への出資を追求している。最終的な指標は利益だが、BEVは新たに「企業は年間5億トンものCO2排出量(全世界の年間CO2排出量の1%)を削減する必要がある」という条件を設けた。BEVは投資家はもちろん、学者や起業家、元政府関係者、銀行家などのメンバーをチームに加え、新しいテクノロジーの実現可能性やポテンシャルを判断する。前回調達した10億ドルでは、エネルギー貯蔵やリチウム採掘、電気飛行、合成パーム油、ゼロ・カーボン・スチール、水力発電タービンや核融合などの技術へ出資した。次の10億ドルは、よりグリーンな鉄やセメント、長距離輸送、二酸化炭素のDAC(Direct Air Capture)、水素などの「深刻な気候変動に関する課題の解決」に焦点を当てた40〜50のスタートアップに出資するそうだ。クリーンテクノロジーへの関心の高まる一方である。


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THINK WASTE 編集部

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