東レが回収ペットボトルを繊維原料にした新規事業立ち上げ

東レは5日、回収したPETボトルを繊維原料として再利用する取り組みを本格的に始めると発表した。多様な繊維断面や細さ、高い白度が可能なPETボトルリサイクル繊維の生産技術を開発した。ファッションウエアやスポーツウエアなど幅広い品種展開ができるとしている。2020年1月に発売し、20年に売上高300億円を目指す。

PETボトル洗浄などの技術を持つ協栄産業(栃木県小山市)と連携し、異物や黄ばみを除去したペレットの供給安定化に取り組んだ。東レは繊維原料に特殊な添加剤を使うリサイクル識別システムを新たに構築、東レ製のPETボトルリサイクル繊維であることを検知可能にした。

繊維ブランド「&+(アンドプラス)」を発足し、PETボトルのリサイクルに携わる回収者や生産者、消費者の連携を促進する。同ブランドはGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード:リサイクル含有物、加工流通過程管理、社会および環境慣行、および化学規制の第三者認証の要件を設定する、国際的で自発的な完全製品基準)認証に基づき、回収ペットボトルの繊維原料の割合は20%以上で構成する。リサイクル原料100%でも同等の品質を担保できるというが、取引先の要望に合わせてリサイクル原料の配合率を変えていく。

プロジェクトの第一弾として、ユニクロと①回収したダウンをリサイクル活用したダウン商品と②PETボトルからリサイクルしたポリエステル繊維を使用した高機能速乾ウエア「ドライEX」の開発を共同で推進していくと発表した。

①では、東レが新たに開発したダウン分離システムによってダウンだけを取り出し、洗浄工程を経て、新しいダウン商品の素材として活用する。
ウルトラライトダウンは、表地が薄く縫製も複雑なため、解体の難易度が高く、従来の手作業ではダウンを効率よく取り出すことが困難だった。今回、専用の分離機械の開発によって、ダウンの切断、攪拌分離、回収までを完全自動化させ、従来の手作業に比べて約50倍の処理能力を実現した。
また、ダウンが舞い飛ぶ環境下での手作業を廃止することにより、作業者の負担軽減にも配慮している。今年9月から回収をスタートし、2020年秋冬シーズンから、リサイクル・ダウンを素材の一部に使用したダウン商品を販売する予定(リサイクル品は、全ての商品ではなく一部商品)。

一方、②では、東レの新しい高付加価値PETボトルリサイクルポリエステルを使用する。リサイクル原料中の異物を除去するフィルタリング技術により、バージン原料同様に特殊な断面や多様な繊維の製造を可能とした。
さらに、東レ独自のリサイクル識別システムで、PETボトルリサイクル繊維のトレーサビリティを実現。2020年春夏シーズンから、この新たなリサイクル・ポリエステルを使用した「ドライEX」の生産を開始する。

※写真はイメージ

【引用サイト】
回収PETボトルを繊維原料に、東レが300億円狙う
東レが回収ペットボトルを原料にした繊維事業を本格化 “循環型”新ブランド「&+」立ち上げへ
東レ ユニクロとリサイクル製品化、ダウンとPETを活用


この記事を書いた人

THINK WASTE 編集部

こんにちは、THINK WASTE編集部です。ご覧いただき誠に有難うございます。国内外のリサイクルの取組事例や再生可能エネルギー技術、資源循環型社会構想など、先進的な廃棄物利活用に関する情報をお届けいたします。