海外へ日系ごみ処理施設が続々 インド、アメリカ、イギリス など

 海外にて、日系企業によるごみ処理施設の建設計画が続々と進んでいる。

 インド南部のテランガナ、アンドラプラデシュ2州でインターネットサービスを手掛けるネットリンクスは9日、タカラレーベン、くにうみアセットマネジメントの日本の2社と連携し、テランガナ州に初の廃棄物発電所を整備すると発表した。
 
 ネットリンクスは、事業多角化の一環と説明している。主に住宅開発事業を手掛けるタカラレーベンも同様だ。廃棄物発電所の整備には一方で、インド政府が推進する衛生環境の改善に貢献する役割もある。事業主体はネットリンクスが昨年に買収を発表したスリ・ベンカテスワラ・グリーン・パワー・プロジェクツで、発電所の出力は1万2,000キロワット(kW)。タカラレーベンとくにうみは最大30%を出資する。2社による具体的な出資額は不明だが、ネットリンクスが計画する同様の事業の投資額は1件当たり平均で26億ルピー(約41億円)前後。

 発電所の設置先は、ハイデラバード都市圏の南部に決まっている。日立造船が技術協力し、設計・調達・建設(EPC)方式で実際の整備を担う。処理されるごみの量は1日当たり700トン前後で、稼働は1年半から2年後の予定。

 一方日立造船は、子会社の日立造船イノバ(スイス)と、米カリフォルニア州に建設したコンポガスプラントを稼働した。生ゴミや紙など固形の有機性廃棄物をメタン発酵させてバイオガスと堆肥をつくる。バイオガスは燃焼して発電する。

 日立造船グループが出資した特別目的会社(SPC)が11月から20年間、運営する。総事業費は約2200万ドル(約24億8600万円)。同プラントのゴミなど廃棄物処理量は年3万3000トン。ガス生成量は同290万ノルマル立方メートルで、発電出力は730キロワット。堆肥となる残渣(ざんさ)の生産量は同2万トン。

 さらに、欧州でも日系企業がごみ処理発電プラントを受注している。受注したのは神鋼環境ソリューションで、英国北西部ウィラルで建設が計画されるごみ処理発電プラントの一部業務を担う。

 ごみを高温の溶融炉で完全燃焼させ、排熱を発電に回すガス化溶融炉で、基本設計とガス化炉などの供給、据え付けなどの指導を担う。処理能力は1日600トン。受注額は非公表。

 同社は海外事業を拡大中で、東欧への進出も視野に英国でのビジネス拡大を目論む。

 アジアでの事業展開も進んでいる。すでに進出していた韓国に加え、今年10月にはタイで初めて産業廃棄物処理発電プラントの基本設計業務を受託した。また水処理事業では、10年にベトナム・ホーチミンに現地法人を設立し、同国を拠点に東南アジアに進出。ミャンマーでは、現地最大手と合弁企業設立の仮登録を済ませた。カンボジアでも、現地企業との共同出資会社がプノンペン郊外の独占水道事業権を取得し、来年度の供給を予定している。

※写真はイメージ

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