花王×ユニリーバ「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」開始

ユニリーバ・ジャパンと花王は、日用品のプラスチック容器放送の資源循環の推進に向けて協業することを発表した。その一環として、2021年6月1日より東京都東大和市にて使用済みの容器を回収し、ボトル容器からボトル容器へのリサイクルを目指す「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」を開始する。
ユニリーバは、2025年までに全世界で非再生プラスチック使用量を半減すること、販売量よりも多くの容器の回収・再生を支援することを目指している。日本でもすでに「ラックス」「ダヴ」「クリア」などの容器に再生プラスチックを採用している。さらに、2020年11月には「UMILE(ユーマイル)プログラム」を開始し、小売店店頭で使用済み容器を回収しエコグッズへ再生加工するプログラムを進めている。
花王は、製品ライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に取り組んでいて、2019年4月には「Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)」を策定し、リデュース、リプレイス、リユース、リサイクルの4Rの観点でプラスチック使用量の削減に努めている。2019年9月には「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」を掲げ、プラスチック循環社会の実現を目指すことを発表した。
両社は消費者、小売業、リサイクル業、自治体など多くの関係者を巻き込みながらプラスチックの資源循環を推進してきた。しかし、日本の日用品においては、以下の問題点がありほとんどの容器がリサイクルされていないのが実情だ。
・メーカーによって使用しているプラスチック素材が異なること
・使用済み容器を素材別に分別回収する仕組みがないこと
・プラスチックの品質劣化を防ぎながらリサイクルする技術が確立されていないこと
そこでユニリーバと花王は、日用品のボトル容器をボトル容器にリサイクルする水平リサイクルの仕組みの構築に、競合する企業の枠を超えて取り組むことに決定した。その一環として、ユニリーバと連携協定を締結している東京都東大和市のご協力のもと「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」を実施する。
《プロジェクト概要》
画像:プレスリリースより引用
■目的
消費者・行政・企業の連携による、日用品容器の分別回収・リサイクルの仕組みの検討
回収した使用済み容器を活用し、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術を検証
■実施期間
2021年6月1日〜
■内容
東大和市内の10カ所に回収BOXを設置し、使用後に家庭で洗浄して乾かした使用済み容器を回収する。回収した容器はリサイクル事業を担うヴェオリア・ジェネッツ株式会社へ運び、分別・洗浄・処理した後、水平リサイクル技術を検証する。
本プログラムを通して、両社はCLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)に積極的な呼びかけをし、多様なステークホルダーの理解と協力を得て、社会全体の取り組みとして進め、日本から世界へ発信していく方針だ。