CO2から繊維製造へ、開発進む

アメリカに本社を置くバイオテック・スタートアップLanzaTech(以下ランザテック)は、ヨガウエアなどを手がけるlululemon(本社:カナダ;以下ルルレモン)と共同で世界初となる排出された二酸化炭素をリサイクルし、糸や布を作る開発を進めている。
カーボンリサイクル技術を有するランザテックはバイオテクノロジーを活用し、二酸化炭素からエタノールを製造する。今回の開発では、エタノールからポリエステルを生み出すために、インドの化学メーカー、インディア・グリコーズと台湾の繊維会社、遠東新世紀と提携する予定だ。

二酸化炭素のリサイクルはサーキュラーエコノミーの基盤でもあり、カーボンリサイクル技術は脱炭素社会を目指す上でも不可欠な技術として、世界的にも注目が高まっている。
ビジネス界全体を見ても、炭素回収・活用技術の研究開発、実用化は広がりを見せており、ランザテックはこれらの分野をリードしていきたい考えだ。

カーボンリサイクル技術を使うことにより、ポリエステルのような付加価値の高い製品を作る際に生じる汚染や化石燃料の使用量を減らすことができる。ランザテックが提携を進めている遠東新世紀によると、ランザテックのエタノールから生産された排ガス由来のポリエステルは、見た目、特性、機能性など、バージンポリエステルと比較しても同等の品質だという。加えて、これらの繊維は製品寿命を迎えるとランザテックの技術によってガス化、発酵されることによって、素材のライフサイクル内に炭素を留め、循環性を促進させることにつながる。
一般的に、工場から排出される産業廃棄物は焼却され有害な温室効果ガスや粒子状の物質として放出される。放出物を回収し、糸を作り出す技術は衣服のカーボンフットプリントを低く抑えるだけでなく、環境汚染レベルを下げることにも貢献できる。

一方、昨年10月、2030年までに循環型エコシステムの実現を目指すとし、12のインパクト・アジェンダを発表したルルレモンにとって、今回のパートナーシップは新たなテクノロジーをビジネスに生かしていく戦略的機会となる。

アップサイクル繊維などの持続可能なイノベーションは、ルルレモンをはじめとし、アパレル業界全体に変革をもたらすかもしれない。


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THINK WASTE 編集部

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